
家計のために働くのが当たり前になってきた一方で、周囲を見渡すと専業主婦のご家庭もあり、「実際はどちらが多いのだろう」と感じる方も多いのではないでしょうか。
また、子どもがいる場合は働き方が変わりやすく、「フルタイムではなく短時間で働く人はどのくらいなのか」も気になるところです。
この記事では、兼業主婦の割合を考えるうえで基礎になる統計として、共働き世帯と専業主婦世帯の構成比を最新動向(2021〜2022年)中心に整理します。
さらに、子持ち世帯での違い、パート中心になりやすい理由、数字の読み方までをまとめ、状況判断に役立つ見取り図を提供します。
兼業主婦が増え、共働きが多数派になっています
結論として、近年の日本では共働き世帯が約7割まで増え、専業主婦世帯を上回っています。
その共働きの中でも、妻がパート・アルバイトなどの短時間就業をする「兼業主婦」に該当するケースが多いと整理されます。
具体的には、共働き世帯の割合は2021年時点で68.8%とされ、専業主婦世帯(妻が非就業)は約31.2%と逆転しています。
また、夫が就業している世帯に限ると、2022年時点で妻も就業している世帯(共働き)が69.2%、専業主婦世帯は30.5%まで低下していると報告されています(公的統計や研究機関の整理に基づく数値)。
数字が示すのは「専業主婦の減少」と「短時間就業の広がり」です
「兼業主婦」は共働きの中の主要な働き方です
兼業主婦は一般に、夫が就業し、妻がパート・アルバイトなどフルタイム以外の短時間労働で働く形態を指すとされています。
統計上は「共働き」という大きな括りで示されることが多いものの、共働きの内訳では短時間就業が大きな比重を占めやすく、結果として「共働きの増加」=「兼業主婦の増加」と捉えられる場面が増えています。
この点は、「共働きが増えている」という事実と、「妻がフルタイムで働いている世帯が急増している」とが同義ではないことを示しています。
兼業主婦の割合を考える際は、共働きの総量と、就業形態(正社員か短時間か)を分けて見ることが重要です。
子持ち世帯では専業主婦も一定割合残ります
全体では共働きが多数派になっている一方で、子どもがいる世帯では事情が異なる場合があります。
小さい子どもがいる子持ち世帯では、専業主婦が34.0%を占めるというデータもあり、依然として一定の割合が残っているとされています。
これは、保育の受け皿、勤務時間の制約、家事育児の負担配分などが影響し、フルタイム就業が難しい家庭があるためと考えられます。
その結果、子育て期は「専業」または「短時間就業(兼業主婦)」に寄りやすい構造が続いている可能性があります。
共働き増加の背景は複合的です
共働き(その中に多い兼業主婦を含む)が増加している理由は一つではありません。
公的統計や関連分析では、主に次の要因が挙げられています。
- 女性の就労環境の改善(働き方の選択肢の拡大など)
- 男性の家事参加の増加
- 家計面の必要性(教育費・住居費などの負担感)
たとえば、家計の「少しの上乗せ」が必要な場合、フルタイムではなく短時間就業を選ぶ方もいます。
このように、家庭の事情に合わせて就業時間を調整できる働き方として、兼業主婦が選ばれやすい面があると考えられます。
データで見る兼業主婦の割合のイメージ
例1:夫就業者世帯の約7割が共働き(2022年)
夫が就業している世帯において、2022年時点で共働きは69.2%、専業主婦世帯は30.5%と整理されています。
この数字は、少なくとも「妻が働く世帯のほうが多い」状態が定着していることを示します。
兼業主婦の割合を直接示す単一の全国値は文脈によって扱いが異なりますが、共働きの多数が短時間就業を含むことを踏まえると、兼業主婦が社会の主流的な家族モデルの一つになっていると読み取れます。
例2:共働き世帯は2021年に68.8%まで上昇
共働き世帯の割合は上昇基調が続き、2021年時点で68.8%とされています。
2018年以降は共働きが7割超の水準で語られることもあり、長期トレンドとして「専業主婦の減少」が進んでいることがわかります。
また、2015年の国勢調査では共働きが64.6%とされ、30〜50代で特に高い傾向が示されています。
子育て・住宅・教育など支出が増えやすいライフステージで、兼業(短時間就業を含む)を選ぶご家庭が増える可能性があると考えられます。
例3:子持ち世帯では「正社員」より「短時間」が主流になりやすい
18歳未満の子どもがいる世帯では、妻が正社員で働く割合が26.3%程度というデータが示されています。
一方で、パート・短時間就業が主流になりやすく、たとえば6歳児の母ではパート等が42.5%という例も報告されています。
この差は、保育・学童の時間、子どもの体調不良時の対応、家事育児の分担状況などが影響している可能性があります。
つまり、子育て期は「共働きであっても、兼業主婦的な働き方になりやすい」という構造が数字に表れていると考えられます。
例4:パート兼業主婦の平均年収は約120万円
兼業主婦の中でもパート中心の層について、平均年収が約120万円(月収約10万円)という目安が示されています。
この水準は、就業時間を抑えつつ家計を補う働き方として選択されている可能性があります。
ただし、年収は地域・職種・勤務日数で幅が出ます。
また、税・社会保険の制度設計や勤務先の要件により、働き方の調整が行われる場合もあるため、数字は「典型像」として捉えるのが適切です。
まとめ:兼業主婦の割合は「共働き約7割」の流れの中で理解するのが近道です
兼業主婦の割合を考える際は、まず共働きと専業主婦の構成比を押さえると全体像がつかみやすくなります。
近年は共働きが増え、2021年で68.8%、夫就業者世帯では2022年に69.2%とされ、専業主婦世帯(30%前後)を上回っています。
一方で、子持ち世帯では専業主婦が34.0%というデータもあり、ライフステージによって姿が変わる点が重要です。
また、子育て期は正社員より短時間就業が主流になりやすく、パート兼業主婦の平均年収が約120万円という目安も示されています。
自分の家庭に合う「割合の見方」を持つことが大切です
統計は社会の傾向を示しますが、各家庭の最適解は一つではありません。
共働きが多数派になっているからといって、同じ働き方を選ぶ必要があるわけではありません。
まずは、家計で必要な金額、家事育児の分担、保育・学童の利用可能性を整理し、「短時間で続ける」「時期を区切って働く」「正社員を目指す」などの選択肢を比較してみるとよいと考えられます。
数字を味方につけつつ、無理のない形で働き方を設計することが、長期的な安心につながる可能性があります。